梅の花

まだまだ冬が終わりそうにない寒い日が続いていますが、
あちらこちらで梅の花を見かけるようになりました。

 

人はいさ
心も知らず
ふるさとは
花ぞ昔の
香ににほひける
(紀貫之)

 

百人一首の中で梅が詠まれている句はこの一首のみです。
対して桜は六句。
平安時代は「花」と言えば桜だと教わったとおり、
春の代名詞のような扱いは現代まで続いていますね。

 

桜より前に咲く梅は春の主役ではないけれど、
冬から春への移り変わりを教えてくれる素敵な花だと思います。
四季のある日本だからこそ感じられる季節の変わり目。
「同じような毎日を過ごしているけれど、少しずつ春に向かって進んでいるよ」
と、梅の花を見るたびにそう言われているような気がします。

 

今は誰にも先がわからない非常事態です。
でも日本にはもうすぐ春が来ます。

 


2月1日の誕生花:梅
花言葉:忍耐